高度経済成長の波に乗った佐藤長期政権の退陣は先進諸国が挙って変動相場へ移行して日本経済が一挙に低成長時代へと陥る予兆を与え、その後長らく国政は与野党伯仲と呼ばれる状況を呈するようになった。

 こと程然様に米ソ冷戦時代の構造を列島内に縮約した労使間対立の格は所詮イデオロギー対立を本質とした専ら供給サイドの価値観を争った性質のもので、わが国政は未だに使用者側が支持する与党と労働界が支持する野党が対立する格を脱け出ていない。

 わが国は低成長時代から最早ゼロ成長の厳しいマクロ経済の氷河期に到っており、依然労使イデオロギー対立の格を脱け出ていない国政が消費者&有権者より発する需要サイドから改められる外科手術を待っていることを覚知せねばならない。

 安倍総理と年来懇意にしている岡山の加計学園理事長が愛媛県下で経済戦略特区に指定された地区に獣医学部の大学を新設したいとする国への申し入れに対して、文部科学省が特区を担当する内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと伝えられたという文書記録を保有していることが公にされた。

 利益誘導は政治家の命脈を保つ必然の事柄と述べたのは亀井静香先生だったが、安倍総理が民間人に利益誘導を計ったとて国会での野党の追及ほど今の一般の有権者らが何らかの関心を抱いているだろうか。

 往年の与野党伯仲の時代であったれば当然に政権は揺すぶられたであろうし、野党は猛烈な熱気を帯びて世間にアピールしたであろう。

 だが、今は時の総理が一民間人に利益誘導したとて何らの関心も抱かない。

 消費者&有権者より発する需要サイドから求められている政権は今の国会で活動している与野党の何れに拠るものだろうか。

 経団連と連合の何れかに今の有権者が期待する支持率は如何ほどのものであろうか?

 需要サイドから求められる政権は経団連でもなく連合でもなくして、万民に通有する合理性を実現する力の有る政権だ。

 都民ファーストから国民ファーストへ昇るであろう小池百合子女史の活躍を見守りたい。

【ブログ背景画像解題】
 相模湾岸にて江ノ島と南北に向き合う荒崎は湘南の景勝地の一つとして知る人ぞ知る地ですが、源義経の郎党であった鈴木重家の卑属が建立したとの伝承を遺す熊野神社の境内からは爽快な眺めが満喫できます。

 鈴木重家の生家となる紀伊・名草郡藤白浦を本拠とした藤白鈴木家は饒速日(ニギハヤヒ)命の後裔という出雲族の流れとされ、多弁(たわき)宿禰を祖として古代朝廷にて穂積臣と称された水軍の武家でした。

 鎌倉幕府御家人として承久の乱後に尾張守護に補せられ幕府では評定衆を任ぜられた中条家長の後裔は長らく三河・賀茂郡下の高橋荘を営み、中条氏の配下にも藤白鈴木家が在ったことを伝えます。

 徳川家康の高祖父として三河・額田郡下の岩津城を北条早雲こと伊勢宗瑞率いる今川氏の軍勢に囲まれた松平長親の母方祖父を鈴木重勝と伝え、藤白鈴木家から岐れた武家として伊豆半島にて相模湾岸となる稲取岬を拠点とした江梨鈴木家は小田原北条氏の配下にて水軍の将を務めた武家でした。