妙齢の女子が卒業袴を着る姿を街角で散見する時節に至り、漸う力強くなる陽光を浴びて生きる喜びを一入感じ入る今日この頃です。

 2022年まではその年の西暦を4で割って出た余りが0・1であるならば3月の20日、余りが2・3であるならば21日を春分の日とするとのこと・・・

 今年は20日を春分の日とし、北半球に回帰する太陽を想いつ、今年も経済・経営学科に進学することを決めた新入生へのメッセージをあれこれ考えている処です。

 例年の如く学生から訊かれる事は高校で数学ⅠA・ⅡBが兎に角不得手であったのでどの程度数学を復習しなければならないのかといったことですが、学部で必修単位とされる経済学を学ぶのに高校数学の復習など全く必要無いといつも答えています。

 寧ろ高校で数学に苦痛を感じたという学生らの多くはそも数学の基本的な概念を疎かにしているケースが頻見され、自然数の素因数分解と算術の基本定理であるとか有理数・無理数の概念、比例と因数関係⇔不比例と多項関係、基礎的解析関数とグラフといった事柄を熟慮して欲しいのですが、既に高校の修業課程を終えた人たちに昔使った教科書・参考書を再び手に取ってみよというのは酷な話で、その点、著者が感心した書物にアメリカの経営大学院で教鞭を執っていた人物がものした経済数学の入門書で、日本人には不人気なプログラム学習方式の体裁を採ったものですが、学研がかなり古く翻訳出版していた好著をお薦めしたいものです。

 リチャード・マーチンJr.という著者による『経済数学入門』Ⅰ・Ⅱ・Ⅲで、疾うの昔に絶版されている筈ですから古本屋でも見つけるのは至難の書物でしょうが、各地の公立図書館などには蔵書されているようなので、上記のⅠだけをやってみてはどうかと質問してきた学生には答えています。

 往年、日経文庫の中に稲田献一先生が書いた『経済数学入門』が在ったのを記憶していますが、今は入手できないと思いますので、上に述べた書物がベストかなぁと思うのですが、まっ、入学する前から経済学は数学を使うから数学をよく学ばなければ手も足も出まいといったおかしな恐怖感に取り憑かれて欲しくなく、学部で学ぶ経済学はハートで学べる内容であって、ちらつく数式など無視しても理解できる筈の内容であることを信じて明るく前向きに取り組んで欲しいと思います。

【ブログ背景画像解題】
 相模湾岸にて江ノ島と南北に向き合う荒崎は湘南の景勝地の一つとして知る人ぞ知る地ですが、源義経の郎党であった鈴木重家の卑属が建立したとの伝承を遺す熊野神社の境内からは爽快な眺めが満喫できます。

 鈴木重家の生家となる紀伊・名草郡藤白浦を本拠とした藤白鈴木家は饒速日(ニギハヤヒ)命の後裔という出雲族の流れとされ、多弁(たわき)宿禰を祖として古代朝廷にて穂積臣と称された水軍の武家でした。

 鎌倉幕府御家人として承久の乱後に尾張守護に補せられ幕府では評定衆を任ぜられた中条家長の後裔は長らく三河・賀茂郡下の高橋荘を営み、中条氏の配下にも藤白鈴木家が在ったことを伝えます。

 徳川家康の高祖父として三河・額田郡下の岩津城を北条早雲こと伊勢宗瑞率いる今川氏の軍勢に囲まれた松平長親の母方祖父を鈴木重勝と伝え、藤白鈴木家から岐れた武家として伊豆半島にて相模湾岸となる稲取岬を拠点とした江梨鈴木家は小田原北条氏の配下にて水軍の将を務めた武家でした。