2012年末に第2次安倍内閣が発足した翌年、2020年東京オリンピックの開催が決まり、さらに翌年の1月に発足した大会組織委員会の会長に就いたのは安倍総理が属する清和会の先達・森喜朗であった。

 んだから、政府や自治体に開催経費の負担を要求するのは森喜朗で、それを受けて政府が負担する責を負うのは五輪相に任じられた丸川珠代参議であって、オリンピック開催経費を負担する代表的な自治体の首長として小池百合子都知事の格を看る。

 今月29日に結果を発表するとした小池都知事によるオリンピック予算の調査開始は、自民党参議であった時の小池都知事が属した清和会の"長老"・森喜朗に逆らって党総裁選に出馬したことやこの度の都知事選出馬で見られた自民党との葛藤の経緯から、大会組織委・森会長に対する当てつけと思えなくもない。

 であるから、この度の内閣改造で安倍総理が丸川珠代参議をオリンピック相に任じたのもまた小池都知事に対する掣肘と看られ、都知事選に臨んだ小池候補を丸川参議はスタンド・プレー許りだなどと批判していた。

 対小池策として安倍総理が起用した丸川五輪相は厚労政務官であった2013年、日本経済新聞に人材派遣業を営む(株)ヒューマントラストが掲載した広告に同社社長との対談記事を載せた。

 ヒュ社は派遣従業員が就業後すぐにATMから賃金を受け取れるサービスを計っていることで識られるが、求職者を釣って欺くような求人広告を出しているといった苦情が聞かれ、Wikipedia日本語版における同社の記事がヒュ社に割り当てられている帯域のIPアドレスによって頻りに編集されていることが指摘されており、同社の営業態度に疑念を抱く人を少なくしない。

 また、丸川参議は製造業への派遣を計る企業17社で創られた『政治連盟・新労働研究会』と号する政治団体からパーティー券を購入して貰っているが、同団体の会長を務めるのは横浜市港北区新横浜に本社を置く日総工産(株)の清水忠雄会長であり、大手メーカーへの派遣を営む同社は新横浜に社屋を建てる以前には横浜市鶴見区に本社を置いていた。

 森喜朗と安倍総理との間に位置する清和会のスター・小泉純一郎が選挙区とした横須賀市は長らく稲川会の代表的な拠点であり、江戸時代の寄場人足や口入稼業以来、人夫周旋の業はヤクザの伝統的な稼業であって、大会組織委員会の長を務める森喜朗と五輪相を務める丸川珠代は業界の楯とすれば、小池都知事は楯を突っつく鉾の役割を任じている。